奈良磐雄の日記・NEW

今日一日何を食べて何をしたか

この勝負は俺の勝ち?

河原町三条二筋上ル東入ルの「直珈琲」のことは、気になるので一度入ってみたいと以前書いた。今日、前を通ったら店の前の間に「開店」と手書きのサインが椅子にのっていたので入った。聚落壁に囲まれた三畳もない狭い店内。カウンターだけで席は6脚の椅子が並んでいる。カウンターの中から坊主頭の男らしい雰囲気の若者がジロリとこちらを見て、黙って水が半分入ったコップを出した。無駄な言葉は一切話さないぞ、しゃべったら店の格が落ちるとでも思っているような、全く愛想をしないオーナーであろう店員。手書きのメニューには10種類程度の品が書いてあった。コーヒー豆も売っている。ブレンドコーヒー(500円)を注文した。手元は見えないカウンターのむこうの調理台ではお湯が沸騰している。ドリップ式でコーヒーを入れている様子。コーヒー皿、カップは当然のことながらお湯と蒸気で温めている。出されたコーヒーを前に「写真に撮っていいか?個人用の記録として残しているので」と言うと、「一応、写真はお断りしています」と言った。「私がお金を払って飲むコーヒーを写しておきたいのでだめですか」と改めて聞いたが「お断りします」とのこと。それではスケッチをしておこうとカバンの中を探ったが、メモ帳もなかったので、先日出席した中学校入学式への出席お礼の手紙が入っていた封筒があったのでボールペンでスケッチした。5分ほどかけたのでせっかく頃合いと出された門外不出の自慢のコーヒーもぬるくなって、美味さが飛んでしまっていた。茶室をイメージした素敵な内装で、ジャズが流れるお洒落を意識した店でも、呑む側の気分を害すような振る舞いに遭遇すると、美味さは完全に飛んでしまうという貴重な20分間だった。こだわりを持つことは大事だと認める心もあるので、写真記録を相手が拒んだので、こちらはどうしても記録するというこだわり心でスケッチという手段で対応した。相手は「スケッチもお断りしています」とは言わなかった。結果的には勝負しに行ったようでなんだか複雑な印象。どれどれと、あなたも試しに行くのは勝手ですが…。<写真は封筒に描いたコーヒーセットと壁の一輪挿し>

今宵の「おうちごはん」は「鉄板焼き」。お好みのネギ焼き、ビーフ、エビ、イカ、アスパラ、ニンニクをおろしにポン酢にハバネロをちょっと混ぜたタレにつけて美味しくいただいた。